三和土




三和土と書いてなんと読むか 皆さんはご存知でしょうか? タタキと読みます。
タタキとは何だかご存知ですか? 昔の土間の事です。
”T邸の庭が出来るまで”で紹介しましたTさんに”盆栽小屋”の土間を

昔の土間にしたいと言われました。

自分も庭師のはしくれですから 材料は土と石灰と苦汁、程度の知識は有りましたが 

あとは全く解りません。
左官屋さんに聞いても、土建屋さんに聞いても「何、それ。」との答えしか貰えませんでした。


せめて叩き土間とはどんな物か見ようと、

昔 地元で地主だった顧客でもあるI邸、

水戸偕楽園の好文亭、

小金井公園内の江戸東京建物園・・・・、

何処にも自分を満足させてくれる物は有りませんでした。
インターネットで得られる情報も全て中途半端でした、


本も3冊ほど買いましたが これも中途半端。
 もうこうなったら 

断片的な情報を頼りに自分の家の軒先に試しに作って見ようと思いました。

   自宅に試した三和土、もうすぐ出来上がり             洗い出した直後(色の違いは材料の違い)


 次は材料集め 石灰は建材屋で手に入る 種土は赤土、黒土、粘土、山砂、真砂土。
苦汁は豆腐屋さん聞けば解ると思い、


高校の時の部活の先輩の家が豆腐屋さんだったので聞いてみると
「苦汁を使っていたのはおじいちゃんの代までで、親父の代には使っていない、


塩化マグネシウムを使っているんだ。」との事でした、


正直な話驚きました。
 今度は塩化マグネシウム探し、薬局で聞いても手に入らないとの事、建


材屋さんでも問屋に問い合わせて
「何に使うの、タタキって何」って逆に質問される始末。
でも 苦労の甲斐あって何とか手に入りました。
 次は叩く道具 石筒、金槌、こねきり、ゴムハンマー
 もう試せることは全部試したつもりです。
 結果は種土は真砂土、只仕上がりが白っぽいので灰炭を加えて色を付ける。
一番難しいのは水加減 これは説明のしようがないです、


種土に含まれる水分との兼ね合いで調整するしかない。
道具は石筒が一番水上がりがいい、


只最初から最後まで石筒で叩くと手間が掛かるので 


こねきりやゴムハンマー(これが以外といい)で大まかに叩いておいて 


石筒で叩きしめるといいです。
最後にブラシで洗ってノロを取る(これは洗わなくてもどっちでもいいと思う)

以上で無事完成しました。
只、今になって思うのは 


色を出すのに灰炭でなく


土で土の色を取り入れればもっと自然な色が出たのかもしれないな思います、


まだまだ課題は山積みです


       下地は真砂土を突き固めました



                                完成(洗い出した後)

三和土のまとめとして 


施工方法がなぜ色々なのかって思うと 


昔は近くで手に入る材料で職
人が経験と知恵で作った物なのかと思います。


私が未だ子供だった頃 


母の実家へ遊びに行ったときに土間に白い粉がまかれていたのを思い出します、


あれってほこりが立たないように土間に石灰をまいたんだな〜って思います。
それがいつの間にか固まって・・・・・、


そんな事が叩き土間の始まりなのかなって思います。


 




その後自宅の三和土を解体しました




その頑丈さにびっくり




簡単には壊れませんでした


その時の事はブログで         三和土解体 (ブログ)








・その他の三和土




施工した三和土


お手伝いで施工した三和土や


街中で見つけた三和土


お寺や・庭園で見つけた三和土


色々紹介します。




ただお寺等で三和土かなと思っても


へたくそな手練りのコンクリートだったりする時もあります


お寺や庭園のは間違いなく三和土だと思うものだけ書きます




・弊社で施工した三和土                    


                  茨城県つくば市T邸 盆栽小屋 




                                              長崎県川棚町 J寺 






















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 お手伝いで施工した三和土














  街中で見つけた三和土





    




茨城県つくば市 お蕎麦屋さんの三和土        


   












 ・・三和土観て歩き


京都 高台寺の三和土 (準備中)   




昭和記念公園 盆栽園の三和土 (準備中)   




横浜 三渓園の三和土 (準備中)   




  ・・・おまけ















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